【初代北斗の拳 その2】今の北斗に想いは届かず
その1の続きです。
【初代北斗の拳】の当たりはCタイプと呼ばれ、REGが連チャンするというシステムでした。
ナビに従ってベルが揃い、JACが揃うと8ゲーム間のバトルが始まります。
この間にケンシロウが攻撃、もしくは倒れなければ継続という、今日ある全てのバトル演出の元となった革新的な継続演出が繰り広げられます。
なぜ革新的かと言うと当時のパチスロは、「当たりが継続する」のがよく分からなかったからです。
私がパチスロを敬遠していた理由の「当たりが分かりにくい」がATなどの連続する当たりにも蔓延してました。
サラリーマン金太郎みたいに「まだまだ〜」や、猪木みたいに「お願いしまーす」など、継続したという演出はありましたが、一度通常を挟んで、小役ナビ矛盾などで再びATが始まると言った、初心者が思わずやめてしまいそうな演出だらけでした。
私も「当たりが分からなくて捨てたら損してしまう」と思うと、パチスロを打つ事が出来ませんでした。
しかしはっきりと分かりやすく次も継続するという演出を【初代北斗の拳】が搭載したおかげで、少なくとも連チャン中に捨てる心配はありませんでした。
私のようなパチスロ初心者が安心して打てた、これも【初代北斗の拳】が大ヒットした理由だと思います。
こんな感じで4連ほどして、一気に下皿が満タンになりました。
初打ちでよくわからなかったのですが、パチンコは交換した事はありましたので、店員を呼んでなんとか交換する事が出来ました。
こうしてあっさりと勝利した私は、【初代北斗の拳】のおかげで、幸か不幸か、一気にパチスロ好きになってしまったのでした。
しかしその1のリンといい、このケンシロウといい、荒いポリゴンですが表情がしっかりしてますよね。
特にこのケンシロウ、ラオウの猛攻を受けながら、力無き者の為に立ち上がって来た哀愁に満ちた絶妙な表情だと私は思います。
もしもこの時、ケンシロウがドヤ顔で立ち上がって来てたら、絶対に北斗の拳は売れなかったと思います。
私にとって【初代北斗の拳】は初万枚を出した機種でもあり、初めて10万円負けた機種でもあり、パチスロの天国と地獄を味あわせてくれた原点でした。
しかし新しい北斗の拳、【北斗の拳 新伝説創造】はやってはいけないタブーを遂に犯してしまいました。
初代の北斗を始め、歴代の北斗は常に挑戦したシステムを搭載していました。
初代の継続システムや、小役で数種類のモードを移行するシステムもそうですし、5号機最初の【北斗の拳2】はRTが継続するシステムで5号機でも北斗らしさを示し、【北斗の拳 世紀末救世主伝説】では4号機の北斗のシステムを増えるARTで復活させ、【北斗の拳 転生】では勝舞玉システムとあべシステムを新たに作り出し、【北斗の拳 強敵】は獲得枚数タイプになり、新基準機でも出るところを見せてくれました。
このように常に挑戦して来たのが北斗の拳という機種でした。
それなのに今回の新伝説創造は、他の機種でおなじみの小ボーナスを搭載してしまったのです。
そしてそれ以外のシステムは全て初代の北斗と同じとなると、どうしても真似と言わざるを得ません。
いや、真似と言うよりは手抜きですね。
あの北斗が一切システムを作り込んでいないとは、時代の流れとは言えとても悲しい事です。
これより5.9号機になり、さらにスロットに対する規制は厳しくなると思います。
しかし初代北斗が4号機で伝説を作った時も、当時全盛期だったAT機に対する規制が厳しくなった最中でした。
是非とも北斗にはその時と同じように、新たな伝説、新伝説を本当に作って欲しいものです。